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【読んだ】「不潔の歴史」キャスリンアシェンバーグ著

図説 不潔の歴史

図説 不潔の歴史

 


  1. もともとヨーロッパにおいては、ギリシャ人もローマ人も入浴が好きだった

  1.  宗教的にはユダヤ人もイスラム教徒も清潔にしていることを重要視していた。一方、キリスト教はユダヤ教に対する立場からか清潔であることに無頓着であった。
ローマ帝国が崩壊するとローマ式浴場も徐々に破壊されなくなっていった。キリスト教の修道士などは、外見が汚いほど内面は清らかであるという考えを持っていたため、全く洗わないばかりか自分の汚物の上で生活していた。中世になると徐々にローマ式浴場が、トルコ式浴場(もともとローマ式浴場を導入したもの)を通して導入されてきた。しかし、ペストの流行や皮膚に開いている孔が開くと、そこから悪いものが入ってくるという考え方(すなわち垢は自分を守っている)から体を洗うことがなくなっていく。特に王侯貴族にこの考え方が強かった。
 1800年代のイギリスでやっと体全体を洗うことが広まる。その後アメリカ南北戦争以後衛生観念が広まっていく。今度は逆に皮膚の孔をふさぐと健康によくないという考えになった。
 1900年代なると石けん業界が販売促進のために清潔を強調する広告を始める。その後極端な潔癖へと移行する。体臭や口臭が自身の昇級や恋愛までも妨げるという強迫観念を大衆に植え付けていった。ヨーロッパの階級社会に根強くある観念は「労働者階級はにおう」というものであった。
 
 ヨーロッパ人があまりお風呂に入らなくなったのは、キリスト教の影響とペストの影響があったようだ。